« コーヒーを飲みまくって思った | トップページ | らしさ »

2019年12月18日 (水)

手記

毎年、この季節になると夜空を見上げては思い出す。あれは高校生の頃だ。ひとりの友人と高校生活の多くを過ごした。一緒に歌をうたって、一緒に恋の話をして、一緒にバカげた(確信のような)夢を見ていた。

彼はとなり街に住んでいたので、遊んだ帰りは国道6号線をずっとひとり自転車で走った。星空を綺麗に見るコツは目を闇に慣らすことだ。小一時間もかけて自宅に着いた時に見上げた星空は、それはそれは綺麗に見えた。それだけで、嘘みたいに今日は良い一日で終われた。

高校を卒業してからは疎遠になった。特に理由はなかったと思う。会うように生きてるなら会うし、会わないように生きてるなら会う意味もないよな、そんな風に思っていた。連絡をとったのも数年前に電話をもらったのみだ。ひどく落ち込んでいた時期だった。

「今なにしてんの?」

「何もしてないよ」

「元気?」

「元気だよ」

「なら、それでいいんだ」

おおよそ、そんな内容の会話だったと思う。今でも思い出すよ。誰かひとりでも存在を肯定してくれる人がいるなら、人はなんとか生きられるものなんだね。

久しぶりに会いたいなと思った。

それは、あの頃に戻ってはしゃぎ倒すとか、思い出話に浸るとか、近況を語り合って悦に浸るとか、そういうんじゃなくて、またふたりで遊びたいのだ。

我々の遊びは、いつだって今日が始まりだった。いつだって枕詞は「次は」だった。いつだって今日が明日に繋がるように、そんな風に遊んできた。

適当なところで乾杯して、お互い歳とったよな、苦労もあったよな、それでも頑張ってきたよな、とかそういうのは、いらない。

次はなにする、次はどうする、次はどうやって生きる?

なあ、久しぶりに会おう。この世界に何を仕掛けてやろうか、何を残してやろうか企もう。そして、叩き付けてやろう。一生を安易に賭けてやろう。

なあ、としや。

また一緒にで遊ぼうぜ。

|

« コーヒーを飲みまくって思った | トップページ | らしさ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« コーヒーを飲みまくって思った | トップページ | らしさ »